花火

銀座の会食が終わって、若をマンションまで送った。
若が「斉藤、今夜は寄れ」と小さい声でポツリと言う。ドキッとしたが、表情には出さず「ハイ」とだけ答えた。


ドアを閉めると、若はクルリと振り向き、俺に抱きついてキスをした。
若の舌が俺の口の中をまさぐり、絡みつく。今夜の会食で何かあったのだろうか?

若はあまり仕事の愚痴は言わないが、イラつくと俺や田村と寝る。

それは若にとって、ストレス発散だったり、癒しだったりするのかもしれない。

俺が若に必要とされている。そう思うだけで、俺は嬉しい。

若の甘い香りが俺にまとわりつき、俺は若のキスだけでいきそうになる。


若の舌を強く吸い、グッと抱きしめると堪らなく若が愛しくなる。

若が俺を振りほどき、ハァハァと息を弾ませているのを見ると俺の身体は熱くなる。

「もう、そんなになってんのか?」と言うと若はカチャカチャとベルトを解き、
俺のものを口に含もうとする。

「汚いですから、シャワーしてからでいいです」と言うと
「ふぅーん、及川みたいなこと言うんだな」と笑われてしまった。

若はあの4課の及川とも寝ている。お互いに憎しみあっているようなのに、
及川は韮崎とも通じていたし、若ともなぜか時々寝ている。


バスルームでさんざん、若に攻められたが、ベッドルームに行くと、
また話は別で若は俺に抱きつき、ああしろ、こうしろと命令する。

「斉藤、もっと、もっと・・・・」

若のあえぐような声が聞こえると、俺はどうして言いか分からないくらい乱れる。
若を抱きしめ若の身体の奥深く、俺のものを打ち込む。

「もっと……ふかく……」

若の長く細い手で抱きしめられ、唇を合わせるだけで、イきそうになる。

「まだ、ダメ……」

そう言って、俺の上で腰を動かす若の顔をボーッと見る。

唇をかみ締め、快感を味わうような若の表情は物凄くセクシィだ。
ときおり漏れる声を聞くたびに、背筋がゾクゾクし、イきそうになる。

何度見ても美しい若のピンク色のペニスを食べてしまいたいと何度思ったことだろう。
若をしゃぶり、俺の口の中でイく若。その時の若は俺だけのものだ。


動きが止まり、窓の外を見ている。
「花火だ……」
若がぽつりと言う。


ベッドの上に寝ている俺には見えないが、打ち上げられた花火が見えるらしい。

若がまた、ゆっくりと動き出した。

「もう、いいぞ」そういうと、ニヤリと笑って俺を攻める。
でも、視線は窓の外の花火に向けられていた。


俺は花火に負けた。



[2009年 8月 9日] もひとつ、エロが足らんっ!斉藤って体育系だから、どうもセクシィさに欠ける気がするんですけど、私の力不足のような気もする。第二弾はもっとエロエロでね♪と思っております。(当社比)

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